1999年5月27日に発売。CD3枚組で6800円。PS版はSS版にはなかった各種追加要素が存在する。
ゲームの特徴・システム
前作『
LUNAR ザ・シルバースター』のシステムをほぼ踏襲している。人と会話をして情報を集め、戦闘で経験値と所持金を増やし、冒険をしていくオーソドックスなRPGである。戦闘システムは射程距離や移動距離など、「長さ」の概念を搭載し、戦略的な戦闘が出来るようになっている。
また、最終ボスを撃破しエンディングを迎えても物語は終わらず、新たな旅が始まるという構成になっている。クリア後に出現するダンジョンを攻略する事によって真のエンディングに到達出来る。
ストーリー
最後のドラゴンマスター・アレスの冒険譚からどれほどの時が過ぎたのか……。彼らの活躍がルナに住む人々の記憶から薄れて伝説となってしまったころ、アルテナ神団を名乗る教団が現れた。彼らは女神アルテナの名の下にルナを強力に統べようとしていた。そのとき、ひとりの少女が凍てついた青き星で目覚めた。天空に輝くルナを見て彼女はつぶやく「まだ目覚めのときではないのに……」。
登場キャラクター
仲間
ヒイロ
声 - 緑川光
本作の主人公。16歳。四竜やドラゴンマスターなど、LUNARに伝わる伝説は全て事実だと信じている少年。右頬に入れ墨がある。考古学者の祖父・グェンと共に「青き塔」の調査をしていたところ、そこで謎の少女・ルーシアと運命的な出会いを果たす。次第にルーシアに惹かれていき、彼女を守りたい、彼女の力になりたいと思うようになる。
エンディング後は青き星へと去ったルーシアを追って再び旅に出る。数々の困難を乗り越え、仲間達に見送られながら青き星へ旅立つ。
ルーシア
声 - 横山智佐
本作のヒロイン。ヒイロが青き塔で出会った謎の少女。年齢不詳。荒廃した「青き星」の復興のために眠りについていたが、何故か目覚めてしまう。一度も人と触れ合ったことがないために世間知らずだった。おまけにヒイロに裸を見せても動じないなど羞恥心も皆無。しかし、旅を続けるうちに人間的な感情が芽生えていき(ヒイロに水浴び姿を見られるのを恥ずかしがるなど羞恥心も出てくる)、同時にヒイロに対する信頼と愛情も育っていく。
戦闘時のルーシアは常にAIで行動するため、プレイヤーは操作出来ない。また、パラメータも見ることが出来ない。さらにAIの特徴として、ヒイロと出会った最初は自分だけのために補助魔法を使ったり、戦闘から勝手に逃走したり、とヒイロを信頼していないことがその行動の節々に現れる。しかし、ヒイロと旅を続けるにつれて心を開いていくルーシアと同時に、AIもヒイロ達に対して補助魔法や回復魔法を使用したりするようになるなど、行動様式も変化していく。余談だが、回復魔法を使う際には他のキャラクターが瀕死でない限り、ヒイロが優先的に選ばれる。ヒイロに対する好意の表れといえる。
終盤で(実質的にレオと入れ替わる形で)完全にパーティから離脱し、エンディングまで戻って来る事は無い。
ゾファーが倒された後はヒイロに想いを告げて青き星へと帰って行く。そして再び眠りにつく。
真エンディングで青き星に到達したヒイロの手で再度覚醒。後日談のCDドラマによると、買い物等の用事が出来るとヒイロに連れられてLUNAR世界を訪問する生活を送っている。
ルビィ
声 - 西原久美子
正体不明の生き物。桃色のネコに羽が生えたような姿をしている。年齢不詳。ヒイロが幼い頃から一緒にいてヒイロのことが好き。そのため、ルーシアに惹かれていくヒイロに嫉妬している。ネコ扱いされるのを嫌い、炎を吐く。魚が大好物。赤竜の子供であると言い張っているが本当に赤竜でその記憶を失っている。
ロンファ
声 - 置鮎龍太郎
アルテナ神団の元神官。19歳。アルテナ神団に所属していたがとある事件がきっかけで教団に幻滅し、神官を辞めて博打に耽るようになる。神官としての腕は確かで、様々な回復技を使用する。ヒイロのルーシアに対する真っ直ぐな気持ちを目の当たりにし、共に旅立つことを決意する。レオとは親友、マウリとは恋人同士。
ジーん
声 - 久川綾
キャラバンの踊り子。18歳。かつては魔竜拳と呼ばれる暗殺拳の使い手だったが、そのありように疑問を感じ、脱走してキャラバンに拾われ、その過去を隠して踊り子となる。ある時ヒイロ達と出会い、自分の過去と向き合う決意をする。後に拳法家としてヒイロ達の仲間になる。その際は武器は扇子から拳に変わり、服装も踊り子から武闘家風になる。
レミーナ・オーサ
声 - 林原めぐみ
魔法都市ヴェーン・魔法ギルドの正当後継者。16歳。『LUNAR ザ・シルバースター』のミア・オーサの子孫で、何となく似てはいるが性格は正反対。衰退した魔法ギルドを復興しようとするあまり、物事は全て損得を第一として考えてしまう。ヒイロとルーシアをその魔法ギルドの先生にするために同行することになる。
当初は人間の価値を魔法力の強弱で図る価値観の持ち主であり、魔法力が自分より弱いボーガンもそれを理由に蔑んでいた。しかし、ボーガンがネオヴェーンでその思想を実践した結果を実見して考えを改めた。
レオ
声 - 太田真一郎
アルテナ神団を統括する四人の幹部の一人で通称白の騎士。19歳。マウリの兄でロンファとは幼馴染。若いながら剣の腕は一流。アルテナ神団に忠誠を誓っており、最初は神団の命に従ってルーシアを魔王として捕まえようとする。しかし、次第にアルテナ神団に疑問を感じるようになり、それを確かめるためにヒイロ達の仲間になる。良くも悪くも一直線な性格でその思いのため、暴走することも。
本編中は一時加入の場合が多く、正式に仲間になるのは終盤である為あまり自由に育てる事が出来ない。エンディング後は自由に連れ出せる。
後日談CDではルビィとマウリの手によってジーンと交際を始めた。
グェン
声 - 佐藤正治
考古学者。ヒイロの祖父で、「青き塔」の研究をしている。紋章の組み合わせでしか使えないレアな技である「ラストウェポン」、「ラストアーマー」の使い手でもある。
サブキャラクター
ナル
声 - 松本梨香
キカイ山(前作のキカイ城の名残)で孤児の面倒を見ている少年。実は前作「ルナ」に登場した白竜でアレスの愛剣を形見として持っている。本人曰く少年の容姿なのは、その姿を気に入っている為。キカイ山の孤児達はナルの外見年齢よりも成長すると巣立たなければならない。
ルーナ
声 - メガCD版・井上喜久子 / PS版、SS版・池田昌子
最後の女神アルテナ。ルーシアにその思いを伝えるため、女神の塔に記録を残す。
ドラゴンマスター・ガレオン
声 - 納谷六朗
『ザ・シルバースター』に登場した魔法皇帝・ガレオンと同一人物。ゾファーの力によって復活し、(偽の)ドラゴンマスターとなる。表向きはヒイロの敵として振る舞っているが、実際はかつての悪行の罪滅ぼしとしてルナを守るためにヒイロ達の「力」に賭けていた。
アルテナ教団
破壊神ゾファー 声 - 家弓家正
かつて、「青き星」を壊滅させた破壊神。女神アルテナによって封印されるが、復活する。絶対神になるため、アルテナと同等の力を持つルーシアの力を手に入れるべく付け狙っている。
女神アルテナ 声 - メガCD版・井上喜久子 / PS版、SS版・新山志保
数年前にいきなり転生した(偽の)女神。来るべき災厄のために人々を支配しようとアルテナ教団を作る。実際はゾファーの傀儡に過ぎず、最後は魔物となってしまう。
四英雄
ライナス 声 - メガCD版・矢田耕司 / PS版、SS版・佐藤正治
アルテナ神団を統括する四人の幹部の一人で通称青の拳聖。武道の達人であり、究極の拳術を追い求めている。メリビアを治めている。ジーンに魔竜拳を教えた存在。
マウリ 声 - 渡辺久美子
アルテナ神団を統括する四人の幹部の一人で通称赤の神官。レオの妹であり兄思いで優しい少女であったが、重い疫病を患ったときにアルテナより与えられた薬を飲んだせいで性格が変わってしまった。
ボーガン 声 - 郷里大輔
アルテナ神団を統括する四人の幹部の一人で通称黒の魔導師。元々は魔法力がほとんど無かったが、黒竜の力を使って「ネオヴェーン」を支配している。
あくの強い性格であり、レミーナとは犬猿の仲。しかし、恩義のあるミリアを敬愛して丁重に接するなど、性根からの極悪人というわけではない。
外伝的小説である「レミーナただいま奮闘中!」では魔法力が生まれつき欠如した体質であり、魔法使いとしての素質は全くなかった彼に研究者としての生き方を示してくれたことからミリアを敬愛するようになった経緯が記されている。